松本市のショッピングセンター|シーリングが劣化したALCの調査
- 現地調査
今回のメンテナンス場所は・・・
松本市梓川のいつもお世話になっているショッピングセンターで、外壁の劣化の調査を行いました。一昨年屋根の塗装をさせて頂いてから年に2回ほどどこかのメンテナンスをしたいということで、劣化度から優先順位を付けてご提案しています。建物全体、屋根も含めて調査、点検した結果、今回は南面外壁と北面外壁が向かい合わせになっている、エアコンの室外機が並んでいる普段はあまり人が来ない所の壁をチョイスしました。
鉄骨(H鋼)と壁(ALC)のつなぎ目
南面の外壁の様子です。左の写真の右側3分の2が金属サイディング、左側がALCという素材が違う外壁です。そこにH鋼が斜めに筋交の目的だとは思いますが入っています。そのALCとH鋼のジョイント部分がご覧のように亀裂が入っていて簡単に水が入りそうです。ALCは中に気泡が無数に入った軽量コンクリートです。気泡があるので軽くて暖かいというのが特徴ですが、水に弱いという弱点があります。
同じショッピングセンターのALCに水が入って爆裂した場所です。入った水が中で凍って体積が増えると中から壁を壊すのが爆裂という現象です。ALCは水が入ると爆裂が起こりやすい外壁材です。
ALCの板間目地の劣化
ALCの板と板の間の目地もメンテナンスをしないと水が入るところです。板と板の間はシーリングで塞ぎ防水しています。その上から塗装をすることが多いですが、経年で劣化してきます。写真のように亀裂が入ってくると要注意です。
その他の要メンテナンス箇所
右の写真は排煙窓の下端のシーリングです。劣化が進み硬化してぽろぽろ落ちてきそうです。もうここまでくるとシーリング本来の役割である防水性はありません。新たにシーリングを打ち替えなければなりません。
【小屋根と外壁の取合い】
ここは後から増築した部分で、壁を抜いて1メートルほどだしてボーリング場の貸ボール置場になっています。今回の点検の始まりはここからの雨漏りでした。波板で作った屋根をシーリングで壁につけているだけのお粗末な施工です。ボーリングはボールもシューズもレーンのフロアも、全て水に濡れたら使い物にならないそうです。この作りでは防水の保証はできません。