諏訪郡原村、長野県南部に位置する八ヶ岳の麓にある村です。ペンションや別荘も多く、避暑地としても人気です。
そんな諏訪郡原村で外壁の塗り替えと屋根の塗り替えのお問い合わせがあり、下見調査に行ってきました。最近「すぐに外壁塗装しないと取り返しのつかないことになる」と訪問販売系の塗装やさんが来たけど、不安になったから問い合わせをした、というお客様が増えてきた気がします。他の会社のことを悪く言いたくはありませんが、あまりお勧めはできません。訪問販売には気を付けたほうがいいと思います。このお客様もそういった経緯でお問い合わせいただいた方でした。
弊社では外壁や屋根の採寸をして、項目と数字だけ並べた見積もりを出すということは一切しておりません。外壁の素材は何か、現状問題は何か、その問題に対する解決策は何か、どのようなメンテナンス方法が最善か、などなど細かく点検、調査して劣化診断書をお作りします。一つとして同じ症状がない外壁の症状に、ただ塗り替えればいいという判断はできません。外壁の素材に対してどの塗料が最適か、こういった症状があるのでこの塗料は使えない、こっちの塗料を勧めよう、そんな議論が毎晩のように営業と職人の間でされています。1軒1軒のご相談を自分の家に起きたトラブルととらえて、真剣に考えているからです。
このお客様も外壁材は窯業系サイディング、サイディングの厚みは12mm、通気工法はしているので塗装でのメンテナンスは可能という判断をしました。
通気工法がされていないと万が一外壁内部に入った水分が逃げ場がなくなり、外に出ようとするのでせっかく塗った塗膜を中から持ち上げてしまうふくれや、入った水分が凍って膨張して中から外壁を壊してしまう爆裂が起こる可能性があります。塗り替えには不向きなので金属サイディングのカバー工法をお勧めします。
このお家は通気が取れていたので塗装可能でした。
ただし、目地はだいぶ傷んでいるのでシーリングの打ち替えをしなければなりません。シーリングの劣化をそのままにしておくと防水性がなくなり外壁内部に水が入ってしまいます。
サッシ周りのシーリングも傷んでいました。窯業系サイディングとアルミサッシという異なる素材の接合部分なのでどうしても隙間ができてしまいます。その隙間を埋めているのシーリングなのでここも水の進入路になりやすいところです。シーリングの打ち替えが必要です。
屋根も調査してきました。ガルバリウム鋼板の一文字葺きという屋根です。さびや腐食もなく塗膜の剥がれもありません。変色や退職で見た目が悪くなっているだけなので、塗装でのメンテナンスで十分です。
この原村のお宅の劣化診断をまとめると
外壁は素材は窯業系(セメント系)サイディング 厚さ12mmのサイディングを通気工法を用いて施工している。サイディングの反りも見られず、爆裂などの深刻な劣化症状も見られない。チョーキングや変色退職はあるので塗装の時期には来ています。目地がだいぶ傷んでいるので塗装と一緒にシーリングの打ち替えを一緒にお勧めします。屋根は深刻な劣化症状は見られませんでした。変色退職があるので塗装の時期には来ています。足場があるうちに屋根の塗り替えも一緒にお勧めします。