諏訪市|窯業系サイディングの劣化|塗装のご相談でしたが塗装は難しそうです
- 現地調査
まずすぐに目についたのが写真ではわかりにくいのですが、サイディングボードが反っていたことです。窯業系サイディングは昼夜で伸び縮みします。夏冬の寒暖差でも動きがあります。長野県諏訪地方は特に昼夜の寒暖差が夏でも冬でも10度近くあります。この寒暖差でサイディングボードは伸縮してしまいます。伸縮することで反りやすくなってしまうのですが、ボードにある程度の厚みがあればコの反りは最小限で済みます。この家のサイディングボードは厚さが12mm以下なので、反る力の影響が大きく、見た目ですぐわかるくらい反ってしまっています。
次に目についたのがサイディングボード間のシーリングの劣化です。窯業系サイディングは板状のボードをつなぎ合わせていく外壁材です。つなぎ目の目地にはほとんどの場合シーリング(コーキング)というゴム状のものが打たれています。ボード間から雨水が入り込まないようにするためのものです。このシーリング材が太陽の紫外線によるひび割れや痩せなどの劣化、サイディングボードが動くことで伸縮させられて破断や剥がれなどが起きてしまいます。この家のシーリングもほとんどがこのどれかの不具合を起こしていました。
シーリング劣化による外壁の不具合
◆サイディングボードの亀裂◆
シーリング劣化による外壁の不具合
◆爆裂(中に入って水が凍って膨張し中から外壁材を壊す現象)◆
出隅(建物の角)を納める部材ですが、板と板をつなぎ合わせているのでそれが離れて隙間が出てしまっています。通常ここはL字型の部材1枚でコの直角を納めなければなりません。施工ミスもしくは部材の選択ミスです。ここからも雨水が入り込んでしまいます。