塩尻市堀ノ内のお客様が外壁塗装のご相談でご来店くださいました。ご近所だったのでその場ですぐに点検、下見、調査に伺いました。1回、2階が同系色で塗り分けられたALCの外壁です。第一印象はところどころ白くALCの素地が見えているところはありますが、きれいな外壁だったのですが・・・
施工前 施工後
まずは恒例のチョーキングチェックです。チョーキングは外壁の劣化を計るうえで一番わかりやすく、一番簡単なチェック方法です。外壁をこすって手に粉状のものがついたら塗り替えの時期が来ています。たまにチョーキングチェックをしてみてください。
このお家のチョーキングは御覧のように左の外壁に触る前と、左の触った後の比較で指先に粉上のベージュの汚れがついています。塗り替えの時期が来ていました。
ALCとは気泡がたくさん入った軽量コンクリートです。軽量なうえに断熱効果が高く人気の外壁材です。ただデメリットは水に弱く、気泡に水が入ってしまうと、それが冬場凍って膨張して中から外壁を壊す爆裂という現象が起きてしまいます。塗装で防水性をカバーしているので、定期的な塗り替えのメンテナンスが必要です。
こちらのお宅は1階は石積み調の凹凸があるデザインです。原板を組み立てた後、現場での塗装をしたのだと思います。工場塗装ならこんなことにはならないはずなので・・・ ALCの気泡が見えています。塗装でこの気泡は隠れていなければいけません。これではどこからも気泡に水が入ってしまいます。おそらく吹付での塗装でさっと吹いただけのようです。このような凹凸の多い外壁に吹き付けは有効なのですが、凹んでいる部分にしっかりと塗料が入るように吹き付けなければならないので、技術の必要な作業です。色がついていればいいというような施工としか思えません。
細かく見るとすでにクラックが入っているところなど、かなり傷んでいます。パッと見ではきれいに見えるような微細で奥にあるので見えにくいクラックですが、こういった細かい不具合が後に大きな不具合につながってしまいます。
お風呂の換気扇回りの状況です。お風呂からの換気なので当然水分たっぷりの蒸気が出てきます。その水分がALCの気泡に入り、凍結、膨張して外壁内部から破壊される爆裂が起きています。色が変わっているのは水分による変色です。
こちらは窓下の爆裂です。結露の水分が原因だと思います。
このようにALCは水に非常に弱い外壁材です。その弱点を塗装で防水することでカバーしなければならない外壁材です。
私たちイトウ住建では、現状の外壁材とその劣化症状にあった適切なメンテナンスのご提案をしています。外壁に限らずお家のことならなんでも一度ご相談ください。