松本市外壁塗装|塗装の際の重要なファクター色決めはカラーシミュレーションをお作りします
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松本市で外壁塗装を行いました。今回は塗装の紹介ではなく、工事の前の色決めをご紹介します。
建物は窯業系サイディング※(ようぎょうけいサイディング)の外壁で、玄関が少し中に入っていますがほぼ長方形のお宅です。サイディング板間の目地のシーリングの劣化や損傷、サイディングボードの反り、色あせ、変色などの症状が見られました。劣化症状から最初は金属サイディングを重ね張りする方法を提案していましたが、最終的に塗り替えることになりました。塗り替えるにはボードの反りを直さなければなりません。ここでは目地カバー工法を採用して反りを抑えました。工事の詳細は別のブログでご紹介します。
※窯業系サイディング(ようぎょうけいサイディング)とは
セメントと木質繊維を混合させて高温処理して板状に加工した後、表面を塗装した外壁材。高温処理の際、窯(かま)を使うので窯業系と呼ばれている。デザイン、色柄が豊富で施工も容易にでき、安価で仕上がることから圧倒的シェアを誇る外壁材。ボード自体に防水性がないので塗装をすることで防水している。そのため定期的な塗装のメンテナンスが必要。
元々の色はグレーの単色でシンプルなデザインでした。お施主様はあまりお気に召していなかったようです。思い切ってイメージを替えたいということでした。金属サイディングのカットサンプルをお見せし、ある程度ご要望をヒアリングして色のイメージをつかんだところで、弊社のデザイナーにイメージ画像を作ってもらいました。
カラーシミュレーション 金属サイディング①
斜石柄 クリーミーホワイト/アクセント グラングレー
冒頭お話した通り、状態があまりよくなかったので金属サイディングの重ね張りをお勧めしていました。
弊社では金属サイディングの重ね張りはほとんどの場合、KMEW株式会社のはる一番を使っています。ガルバリウム鋼板の基材に表面はフッ素樹脂塗料を塗装し、裏面には断熱材が入っています。
まずは最初のプラン、斜石柄のベースはクリーミーホワイト、少し黄色みがかかったホワイトです。玄関廻りにグラングレーという黒に近いグレーをアクセントに入れました。
カラーシミュレーション 金属サイディング②
斜石柄 グラングレー/アクセント クリーミーホワイト
次に①と逆にカラーリングをしてみました。ベースにグラングレー、アクセントにクリーミーホワイトです。元々の色に近い色合いですが、アクセントカラーを入れたことと、グレーが少し黒くなったことで引き締まった感じがします。
カラーシミュレーション 金属サイディング③
斜石柄 クリーミーホワイト/アクセント ディープブラウン
3番目にベースは①と同じクリーミーホワイトで、玄関のアクセントにディープブラウンを入れてみました。グラングレーと違い明るめのアクセントカラーです。黒目のグレーが少し明るくなったブラウンに変わっただけでイメージがだいぶ違います。
カラーシミュレーション 金属サイディング④
ベース スマートスパン コモンブラック/アクセント コモンホワイト
金属サイディングの最後のイメージ画像です。これまでと柄を替えてスマートスパン、縦張りのスパン柄です。私はこのプランが一番好きなのですが、すっきりとしたスパン柄ですが黒なので重厚感があります。そこにアクセントカラーのホワイトを入れて重くなりすぎないデザインだと思います。
カラーシミュレーション 塗装①
塗料は関西ペイントのRSシルバーグロスSiを使用します。上のカラーサンプルから何色かピックアップしていただき、それをもとにイメージ画像を作ります。
1F KP-330/2F KP-310
ご予算の関係で、金属サイディングの重ね張りは断念しました。何度も言いますが状態は決して良くはありません。新築時の工事に少々問題があり外壁の傷み、特にサイディングボード間の目地のシーリングがずさんでした。塗装を選択された場合は目地の処理をしなくてはなりません。詳細は別のブログでご紹介して、ここでは色決めのお話をします。
塗装をする場合でもイメージ画像をお作りします。一度塗ってしまったらやり直しがきかないので、妥協することなく色決めに時間をかけました。
最初のプランは1階、2階で色分けをして、1階は関西ペイントのKP-330萌黄色という少し濃い目の黄色です。2階はほとんど白に近い少し黄色が入ったホワイトです。
これは私のこだわりで、デザイナーとも共通意見ですが、1階2階で塗り分ける場合、1階を濃い色、2階を明るい色にします。色の安定感というか、見た目の安定感というかが出る気がします。
カラーシミュレーション 塗装②
1F KP-352/2F KP-310
塗装2番目のプランです。2階は同じKP-310で1階はKP-352、若草色です。グリーン系の色をもってきました。周囲を山や木々に囲まれている立地なので、このグリーン系の色がなじみます。
カラーシミュレーション 塗装③
1F KP-356/2F KP-310
今度はオレンジ系の色にしてみました。和風建築でよく見る色です。このプランは建物や周囲の環境にあまり合わず、すぐに却下されました。
カラーシミュレーション 塗装④
1F KP376/2F KP-310
同じく1階2階を塗り分けるパターンで、茶系の色を1階に持ってきました。お施主様はこのプランが一番お気に召したようです。これで色が決まり、工事の段取りをしようとしたいたところ・・・
カラーシミュレーション 塗装⑤
ベース KP-310/アクセント KP-376
サイディングの時にご提案していた、玄関廻りの色を分けてアクセントカラーにするプランが気になっていたようで、塗装でもそのイメージが見たいということで、ほとんど決まっていたKP-376をアクセントカラーにして、ベースをKP-310にしました。このイメージ画像がお施主様にはヒットしたようです。塗り分けのプランはこのイメージで決まりました。
イメージ画像と実際の仕上がり
このプランに決まるまで色決めだけで4回ほど打合せを行いました。先にも言いましたが、一度塗ってしまってイメージと違うとなってしまっても塗り替えることは困難です。事前に納得がいくまで色決めをしてください。何度でもイメージ画像を作ってお好みの色を塗ります。
お施主様もほぼイメージ通りになったと喜んでいただきました。
実際の工事の様子は施工事例をご紹介しています。下のリンクから施工事例をご覧ください。